【健康情報】飲酒と血圧の関連性って?

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今年の冬はいつもと違う注意が必要

例年であればこの時期は、ご家族やお友達との楽しいイベントや会食が目白押しのことでしょう。

ところが今年は新型コロナウイルスの感染拡散で、新型コロナウイルス感染症対策分科会より 、感染リスクが高まる「5つの場面」のなかで「感染リスクを下げながら会食を楽しむ工夫」が提言されており、制限の多い行動を求められています。


特に飲酒に関しては、「適度な酒量で」とのメッセージがあります。

お酒の量が多くなりアルコールの血中濃度が高くなると、酔いがまわり陽気になったり注意力が低下し、ついつい大声になり飛沫が飛びやすくなったり、会話の距離が近くなったりします。

それが新型コロナウイルスの感染のリスクを高めてしまうというわけですね。

飲酒と血圧の関連性 

しかし飲酒は、コロナ感染に関係するだけでなく、量が増えると健康にも影響を与え、高血圧、糖尿病などの生活習慣病の発症リスクも高くなる傾向があります。

アルコールは血圧を一時的に下げることもありますが、多量飲酒は血圧を上げ、高血圧の原因になると考えられています。

血圧が上昇することで動脈硬化が進み、さらに高血圧状態が続くと、脳卒中や心筋梗塞を引き起こすリスクにもつながってきます。

アルコールで血圧が上がる理由については、血管の収縮、心臓の拍動を速める交感神経の活性化、レニンーアンジオテンシン系(レニンという物質が血圧を上げるアンジオテンシンを作るメカニズム)の活性化などが関与しているとされています。


さらに、アルコールにより食欲が増進して体重が増えることや、塩分の多いおつまみを摂ることも関係しています。

塩分の摂りすぎで食塩の成分であるナトリウムが血中に多くなると、血管に水分を取り込み、血液量が増えることで血管にかかる圧が上昇します。

1日の食塩摂取量は6g未満が推奨されています。

また空腹状態でアルコールを摂取すると、胃を通過して小腸で吸収されるため、吸収が早まり、血中濃度も急速に高くなります。

飲酒の時には、必ず食事も一緒に摂りましょう。

アルコールは「エンプティーカロリー」といわれ、カロリーはあっても栄養成分はほとんどありません。

たんぱく質や糖質、野菜をバランスよく食べながら楽しみましょう。


「適度」な飲酒で、年末年始を楽しみましょう

厚生労働省では、節度ある適度な飲酒量として、1日平均でアルコール20g程度としています。

これはビール中瓶1本、日本酒1合、チュウハイ(7%)350ml缶1本、ウイスキーダブル1杯に相当します。

適度な飲酒は、ストレスの解消や人との親睦を深めるなど望ましい影響を与えてくれるものです。

体にやさしい飲酒で、楽しく健康的な年末年始をお過ごしください。



 

                          監修:薬剤師 生本直美