【健康情報】日本人の2人に1人が花粉症!花粉シーズンを乗り切るには?

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1月も下旬になり、そろそろ今年の花粉飛散量が気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

花粉症はスギ等の花粉によって起こるアレルギー疾患のひとつです。日本では、スギの他にもヒノキ、イネ、ブタクサ、ヨモギなど抗原となる花粉が約50種類あるといわれていて、1年中何らかの症状に悩まされる人も少なくありません。


花粉が体内に入ってくると、体がそれを異物と判断し、肥満細胞からヒスタミンやロイコトリエン等の炎症を誘発する物質が放出され、鼻の粘膜や毛細血管を刺激し、くしゃみ・鼻水・鼻づまりや、目のかゆみ・充血などの症状を引き起こします。


鼻の症状はうっとうしくて不快なものですが、くしゃみは異物を外に出そうとする働きですし、鼻水は異物を洗い流そうとする働きで、異物を体内に入れないように防御してくれているのです。


目はアレルギー症状の出やすい部位です。花粉に含まれるタンパク質がアレルギーを引き起こすのですが、目の結膜は直接外界と接していて花粉が入りやすいこと、そのタンパク質は涙液に溶けやすい性質のため目全体へと広がりますし、結膜にはアレルギーに関わる免疫細胞や血管が多いため反応が起こりやすいのです。

こんな日は要注意!花粉と気象条件の関係

毎年の花粉飛散量は、花芽の量に比例します。花芽の量は前年の夏の気温や日照時間が大きく影響していて、日射量が十分にあると花粉の元となる雄花が大量に作られ、翌年の花粉は多くなります。

花粉症の症状が出やすいのは、晴れて風の強い日、雨あがり後の晴れた日、空気が乾燥した日、気温が高い日などです。アスファルトやコンクリートなどの地面は土と異なり花粉を吸収しないため、花粉が舞い上がりやすい状態です。地面に落ちた花粉が粉砕されて軽くなってしまうと、室内にも入りやすくなってしまいます。

花粉症にならないために・悪化させないために


日常生活での最も有効な対策は、花粉に接触しないということです。外出時のマスク、帽子やメガネの着用は花粉を直接ブロックしますし、ツルツルした素材の上着は花粉がからむのを防ぐことができます。家に入る前には玄関で衣類や髪についた花粉をよく払い、洗濯物は花粉が飛散する時期は外干しを控えて、室内干しにしましょう。そして、室内はまめに掃除して、花粉を取り除きましょう。

治療薬は、症状の傾向によって異なります。内服薬、点鼻薬、点眼薬など、症状の部位や程度に合わせて選びましょう。配合成分も様々な種類がありますので、自分の症状やライフスタイルに合った薬で治療することが大切です。



根本的な治療としては、抗原から抽出したエキスを体内に取り入れて、体を少しずつ抗原に慣れさせていく「減感作療法」があり、皮下注射や舌下免疫療法(舌の下で薬剤を吸収させる)があります。


また、花粉症が増えた原因のひとつに、食生活の変化がいわれています。高タンパク質、高脂肪の食事はアレルギー反応を高めることがわかっています。高タンパク食品(肉、魚、卵など)を多く含む食事を摂り過ぎず、塩分・糖分控えめのバランスの良い食事を心がけ、タバコやアルコール、香辛料など刺激性の強いものを控えるようにしましょう。

今年の予想は?

日本気象協会によると、2021年の花粉飛散量は広い範囲で例年より少なく、九州は非常に少ない見込みとのことですが、前シーズン(例年より少なかった)と比較すると九州から関東は非常に多い所もあるという予想です。
飛散の開始は全国的に例年並みの見込みなので、毎年お悩みの方は早めに対策を始め、花粉シーズンを乗り切りましょう。


監修:薬剤師 生本直美