【連載 子どもロコモを考える】③子どもの身体を強くする食事-1

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子どもの成長、身体作りを考える上でもっとも重要な要素が“栄養”です。まずは栄養の役割を理解しましょう。食事から摂取する栄養素にはそれぞれ役割があります。

栄養素の役割


この図は子どもの身体を車に例えた際の各栄養素の役割です。車で考えても分かるように、どれが欠けても車は走れなくなってしまいます。子どもの身体も同じです。


どれが欠けても成長にマイナスな影響が生じてしまいます。しかし毎日の食事でこの全ての栄養素を完璧に考える事は困難を極めます。


そこで当協会では5つの栄養素に絞って、栄養を考えることをお母さんたちへ奨めています。


栄養バランス表

このバランス表は、現代の子どもの栄養摂取状況と成長期に特に重要な栄養素を考えて作成されています。子どもの成長を考え食事を作る際はこの5つのバランスを整えることが大切です。


【第1群】カルシウム

丈夫な骨や骨格を作る栄養素です。またカルシウムは筋肉の活動や、ストレスへの抵抗力にも関係ある栄養素です。近年摂取不足が深刻な栄養素の1つです。


栄養不足の背景もあり骨折が増加傾向にある子どもたち。その状況を考えても絶対に摂取したい栄養素です。乳製品を始め、海藻、小エビ、小魚、青菜、大豆食品に多く含まれています。


【第2群】タンパク質

【第2群】タンパク質質の良い筋肉を作る栄養素です。タンパク質は筋肉に限らず、体の全ての部位、全ての機能に影響を与える栄養素です。


他の栄養素に比べ、比較的摂取できている栄養素ですが、成長=タンパク質と言っても過言がないほどに大切な栄養素です。お肉、お魚、卵、大豆にも多く含まれる栄養素です。


【第3群】鉄分

【第3群】鉄分持久力が高く、バテにくい身体を作る栄養素です。鉄分は生きる上で大切な血液を作る栄養素です。血液は電化製品で例えるならコンセントから流れる電気と同じです。


子どもが元気に活動し、成長するにはなくてはならない栄養素です。しかし現代の食事では最も不足が深刻な栄養素の1つです。鉄分はメンタル的な活動にも大きな影響を与え、メンタル的な不調の原因となりえる栄養素です。鉄分は青菜、貝類、赤みのお肉・お魚、レバーに多く含まれています。


この鉄分の難しいところは“吸収率が低い”所です。青菜などの植物性の鉄分では、吸収率は10%と多くの栄養が吸収されず排泄されてしまいます。そのため植物性よりも動物性の食品での摂取が大切です。


ですがお肉やお魚、レバーなどの動物性の鉄分でさえも、吸収率は30%と決して高くはありません。“吸収率の低さ”は現代人の鉄分不足の原因にもなっています。


【第4群】ビタミン

【第4群】ビタミン体の調子を整える栄養素です。野菜や果物、きのこなどから摂取できる栄養素です。体の代謝を助ける働きがあり、成長よりも健康状態に大きく関わります。


野菜嫌いなどにより不足が心配な栄養素ではありますが、ビタミン=健康のイメージが定着している分、補助食品のレパートリーも多く意外に摂取できている栄養素です。


【第5群】糖質

【第5群】糖質体と脳を動かす栄養素です。糖質は不足よりも、他の栄養素より多く摂りがちな栄養素です。糖質の場合“何で摂取しているか?”が重要です。


お菓子やジュースなどの嗜好品で過剰摂取しているケースが多くそれが原因で食欲の不安定や、血糖値の乱れによるイライラが多くなっている傾向にあります。


カルシウムと鉄分を意識して

以上の5群を整えることが子どもの成長を考える上でとても大切です。


今までの栄養評価の結果からみると

たくさん食べたい栄養素:カルシウム、鉄分
もう少し増やしたい栄養素:タンパク質、ビタミン

この傾向にあります。

今日から栄養を見直したいご家庭はまずカルシウムと鉄分から意識してみましょう。



監修 一般社団法人全国地域育整協会 代表理事
安川接骨院グループ 総院長
安川 元也 先生

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