腰の麻痺

腰部からつま先にかけて感覚が乏しくなり、動かしにくくなる麻痺の症状が出る事があります。背骨の中で腰椎と頸椎は身体の構造上負担がかかりやすい部位のため、しびれや痛みなどの初期症状で正しい処置をしていくことが重要となります。

日常生活から考えられる原因

1 何かの動作で急激な痛みが起きた場合

重いものを持ち上げたり、くしゃみをした際などに急激な痛みが出る事があります。
足の先まで響く痛みや痺れのほか、感覚が鈍いなどの麻痺症状が起きているときは要注意です。

2 転倒やスポーツによるもの

転倒により尻もちをつき背骨にひびが入る場合があります。高齢の方で骨粗鬆症を患っている場合、軽い衝撃でもおこることがあります。スポーツで腰をひねったり反ったりするなど、繰り返しの負担が重なり背骨に疲労骨折がおこることがあります。

3 交通事故など強い衝撃が加わった時

交通事故など強い衝撃が腰に加わった際に、体を動かすために重要な神経である脊髄を損傷してしまうことがあります。脚を動かせなくなったり感覚を失ってしまうなど、その後の日常生活に大きく支障をきたします。

腰の麻痺をともなう疾患

1 脊椎椎体骨折・圧迫骨折

弱い力で起こるものや転落や交通事故などの強い力で起こるもの、骨の腫瘍による病的なものなどがあります。弱い力で起こるものは、高齢者に多く骨粗しょう症に起因して尻もちなどの軽い力で生じる骨折です。症状は軽い場合もありますが、通常は骨折部位に痛みがでます。骨折部位が多いと背骨が変形し、背中が丸くなります。強い力で起こるものは、背骨(脊柱)の中を通る神経の損傷(脊髄損傷)を伴うことが多く、損傷の部位や程度によって麻痺などの様々な症状がでます。腫瘍によるものは、骨折部位を動かしたときだけでなく安静時にも痛みが出ます。

2 腰椎椎間板ヘルニア

背骨をつなぎクッションの役割をする椎間板の一部が、加齢やスポーツなどが原因で飛び出てしまうことで、神経を圧迫し腰やお尻、脚の痛みやしびれ(坐骨神経痛)を引き起こします。10~60歳代の幅広い年代で発症し、発生する部位によって筋力が低下して動きがぎこちなくなったり感覚が鈍くなることがあります。ぎっくり腰などに伴って症状が急激に生じる場合と、慢性的に同じ姿勢をとり続けるなどして徐々に発症する場合があります。


監修:理学療法士 門脇 章人