肩の腫れ

肩関節は外からの力を受けやすいため、スポーツや日常生活など様々なシーンにおいて転倒や衝突などによりケガ(骨折や脱臼など)がおこりやすく、それらに伴って肩の周りが腫れることがあります。またケガ以外にも、長年の負担による炎症やそのほかの病気によって腫れが出ることもあります。腫れが出たときのきっかけやその後の経過、ほかの関節にも腫れがないかどうかが原因を探るうえで重要になります。

日常生活から考えられる原因

1 転倒や衝突などのケガによるもの

転倒したときに、手が出ずに肩からついた場合はもちろんですが、肘がまっすぐに伸びた状態でつくと衝撃が吸収されずに肩へそのまま伝わります。またスポーツの場面では、転倒以外にもラグビーで肩からぶつかったり、柔道で投げられたときに肩から落ちたりなど、多くの場面で肩へ衝撃が加わることがあります。強い痛みや腫れとともに腕が挙がらないといった症状があると、脱臼や骨折の可能性が高いため、早急に専門家の処置を受けましょう。

2 長年の負担によるもの

肩は骨だけでなく筋肉や靭帯などの軟部組織によって支えられています。その軟部組織が年齢とともに柔軟性がなくなってきたり、スポーツや仕事で腕をよく使うことで負担が蓄積することで、ふとしたきっかけで損傷(断裂)してしまい肩が腫れることがあります。普段から肩周りをストレッチして負担を蓄積させないことが重要です。

3 病気によるもの

免疫の異常や感染などの病気によって肩関節に炎症がおこり腫れることがあります。その場合、明らかな原因がない場合や、肩以外の関節にも腫れが出る場合が多いです。原因の特定には血液検査や関節液検査などが必要になるため専門の医療機関を受診しましょう。

肩の腫れをともなう疾患

1 上腕骨近位端骨折

二の腕の骨(上腕骨)が肩に近い部分で折れた状態で、転倒して手を伸ばした状態でついたときや、直接肩の外側を打ったときなどに発生します。高齢の女性に多く、骨粗しょう症と大きく関連しています。折れた直後から強い痛みとともに、肩を腕を動かすことができません。約85%は転位が少なく三角巾による固定で治療が可能ですが、転位が大きいと手術が必要なります。

2 肩関節脱臼

自分では肩を動かすことができず痛みとともに腫れや内出血が見られ、肩の外側が凹んだように見えることもあります。麻酔なしで徒手的に整復できる場合が多いですが、痛みが強い場合や骨折を伴う場合は麻酔を必要とすることがあります。整復後は三角巾などで2~3週間固定し、その後、筋力トレーニングやストレッチなどのリハビリを開始します。肩関節は最も脱臼が起こりやすく、反復性に移行する割合も高いため注意が必要です。

3 肩鎖関節脱臼

転倒して肩から落ちた場合やラグビーや柔道などコンタクトスポーツで肩の外側から強い力が加わったときに、肩の内側にある鎖骨が脱臼します。肩周りの痛みや腫れとともに、肩が動かしにくかったり鎖骨の外側が上に飛び出たように見えることがあります。脱臼の程度が軽ければ鎖骨を上から押さえて固定するだけで治ることが多いですが、若い方で完全に脱臼している場合は手術が勧められます。

4 鎖骨骨折

腕を後ろに伸ばした状態で倒れたり、転倒して肩から落ちたときに骨折することが多く、骨折した部分の痛みや腫れ、変形が見られます。神経を傷めて腕や手にしびれが出ることもあります。ギプスや包帯などによる保存療法が原則で、小児の場合は2~3週間、成人の場合は6~8週間の固定を行います。

5 肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)

加齢にともない、肩関節とその周辺の組織が慢性的な炎症を起こし、腕を上げたり、後ろに腕を回す動作が痛みのために制限されます。肩の痛みは、程度によって6ヵ月~1年半ほどで回復しますが、回復を早めるには、肩の運動を行うのが効果的です。

この疾患・症状に関連する情報はこちら。四十肩・五十肩


監修:理学療法士 門脇 章人

セルフケアでメンテナンス

アイシング(肩関節)


回数:15分×1セット

STEP1:バンドを身体にかけます。
STEP2:身体に斜めに巻きつけます。
STEP3:アイスパックを入れます。
STEP4:冷却したい部位に移動させてください。


※注意事項※
・本ページ掲載のストレッチ・運動・消炎処置(アイシングなど)を行なった際に体に異変が生じたり、強い痛みを感じた場合はすぐに中止し、専門機関に相談した上で専門医の指示に従ってください。
・本ページ掲載のストレッチ・運動・消炎処置(アイシングなど)において生じたいかなる事故・クレームに対して、弊社、監修者は一切の責任を負いかねます。


動画提供元:株式会社リハサク