首の痛み

首には頸椎と呼ばれる7個の骨と多数の筋肉があり、体重の約10%の重さの頭を支えています。頸部の筋の緊張で違和感や鈍い痛みを感じるコリや、寝違えてしまい痛みで頸が回りにくくなることがあります。また頸椎には脊柱管と呼ばれる空洞があり、その中に脊髄と呼ばれる手足を動かすための重要な神経があります。身体を動かす上で重要な部位のため痛みやしびれを感じたときは早めに対処していく事が大切です。また神経を傷めると腕や手指にしびれなどの症状が現れることがあるため、首以外の部位に症状を伴うかどうかが対処方法を判断する上で重要になります。

日常生活から考えられる原因

1 デスクワークや日常生活によるもの

デスクワークで長時間パソコンに向かって作業をしたり。スマートフォンを同じ姿勢で操作することによって頸の筋肉が緊張してしまい血行不良になることで痛みや違和感を覚えます。この頸の筋肉の緊張からくる痛みは背中から腰にかけても症状を感じることがあります。

2 交通事故やスポーツによるケガ

交通事故やスポーツの時に頸に強い衝撃を受け靭帯や、筋肉を損傷し捻挫を引き起こします。痛みだけではなく、めまい、吐き気などの症状が出ることもあり注意が必要です。

首の痛みをともなう疾患

1 頸肩腕症候群

首の骨(頸椎)の湾曲の消失(いわゆるストレートネック)など、さまざまなことが要因となり、後頭部から首、肩、腕、手までのいずれか、または全体に広がる「こり」、「しびれ」、「痛み」などの総称を頸肩腕症候群といいます。首や肩関節に明確な異常があるものや、ケガなど原因が明らかなものは除きます。仕事やスポーツで腕をよく使う人や不良姿勢の人、長時間同じ姿勢をとる人に多いと言われています。近年では、スマホの使い過ぎなどもその要因の1つとして考えられています。

2 頸部脊椎症・頸椎症

加齢により首の骨(頸椎)や椎間板が変形し、神経を圧迫することで首や肩、腕、手の痛みやしびれがあらわれる疾患で、中高年に多く発症します。多くは片側のみで、痛みやしびれのほか腕や手の感覚が鈍くなったり、力が入りにくくなったりします(神経根症状)。また脊髄を圧迫すると、箸がうまく使えなくなったり、足のもつれや走ったりジャンプができないなどの麻痺が出ることもあります(脊髄症状)。まずは首を安静にするためにサポーターを装着したり、痛み止め薬の使用、牽引を行います。手や脚に日常生活で支障が出るほどの麻痺症状がある場合や、痛みやしびれが長く続く場合は手術の対象になります。

3 頚椎椎間板ヘルニア

背骨をつなぎクッションの役割をする椎間板の一部が飛び出してしまうことで、神経を圧迫し首や肩、腕の痛みやしびれを引き起こします。30~50歳代に多く、長時間同じ姿勢で仕事をしたり、スポーツによるケガなどが原因となります。頸部脊椎症・頸椎症と共通する症状が多く、片側の首や肩から腕や手にかけての痛み・しびれのほか、感覚障害や運動障害などの麻痺が起こることもあります。治療も頸部脊椎症・頸椎症と同様で、まずは保存療法が選択されますが、難治例や麻痺症状がある場合は手術が選択されます。

4 むち打ち損傷(外傷性頚部症候群・頸椎捻挫)

交通事故などで首を強く揺られた後に、首の痛みや肩のこり、頭痛やめまい、吐き気などを生じる疾患です。手のしびれが生じることもあります。レントゲンなどで首の骨(頸椎)や周囲の椎間板に異常を認めないため、一種の捻挫として扱われてきました。受傷後2~4週間は首のサポーターを装着して安静を保ち、その後は可能な限り首を動かしていくリハビリを行うことが重要です。

5 胸郭出口症候群

高いところのものを取ったり、つり革につかまるときなどに、手指や腕のしびれ、だるさ、冷感、また首から肩や胸にかけての痛みが出ます。なで肩の若い女性に多く、そのほかでは重いものを持ち運ぶ労働者、野球などの腕を使うスポーツをする人も発症すると言われています。多くは片側のみに発症します。基本的には保存療法が主で、症状を悪化させる動きを避けたり肩周りの強化あるいはストレッチなどを行います。なで肩の場合は、肩を持ち上げるサポーターが有効なことがあります。

6 側弯症

背骨(脊柱)が左右に曲がった状態を側弯症といい、肩や腰の高さ、前かがみの姿勢をとったときの背中の形状に左右差を生じます。進行すると腰や背中、肩の痛みや心肺機能の低下をきたすことがあります。骨自体の変形を伴うものと伴わないものがあり、腰痛などの痛みやしびれに対して反射的に側弯が起こる場合や左右の足の長さの違いで代償的に側弯が起こる場合は、原因を解決すれば側弯は解消もしくは軽減します。骨自体の変形を伴う場合は、若年者に多い原因不明の特発性側弯症や、中高年女性に多い加齢による骨の変形が原因の変性側弯症などがありますが、完全な矯正は困難と言われています。
7 脊椎椎体骨折
転落や交通事故、スポーツなど強い力が加わった際に発生し、背骨(脊柱)の骨折・脱臼だけでなく、中を通る神経の損傷(脊髄損傷)を高い確率で伴います。損傷の部位や程度によって、手足が動かせなくなったり感覚がなくなったりするなど様々な症状がでます。

対処法

専門家に相談する

原因が特定できないまま自己判断で無理に動かすとかえって悪化してしまう恐れもあり注意が必要です。
痛みが強い場合や痛みが続く場合は我慢せず、専門家の指示を仰ぐことをおすすめします。

痛みで困っている時、適切な解決方法を教えてもらえるのでまずは相談してみましょう。

⇒【首の痛みについて】相談できる院・施術所を見る


監修:理学療法士 門脇 章人

トレーニングで鍛える

体幹を捻る動きを良くする運動

回数:10回×3セット

STEP1:仰向けになり両手を横に広げ、両膝を90度に曲げます。
STEP2:両膝をくっつけたまま横に倒します。
STEP3:ゆっくりと戻します。
注意点:倒すときに肩が浮かないように注意してください。


※注意事項※
・本ページ掲載のストレッチ・運動・消炎処置(アイシングなど)を行なった際に体に異変が生じたり、強い痛みを感じた場合はすぐに中止し、専門機関に相談した上で専門医の指示に従ってください。
・本ページ掲載のストレッチ・運動・消炎処置(アイシングなど)において生じたいかなる事故・クレームに対して、弊社、監修者は一切の責任を負いかねます。


動画提供元:株式会社リハサク

首の筋肉の筋力を強化する運動


回数:10回×3セット

STEP1:人差し指で顎に触れます。
STEP2:顎を引きながら後頭部をタオルに押し付けます。
STEP3:ゆっくりと戻します。
注意点:顎が上がらないように注意してください。


※注意事項※
・本ページ掲載のストレッチ・運動・消炎処置(アイシングなど)を行なった際に体に異変が生じたり、強い痛みを感じた場合はすぐに中止し、専門機関に相談した上で専門医の指示に従ってください。
・本ページ掲載のストレッチ・運動・消炎処置(アイシングなど)において生じたいかなる事故・クレームに対して、弊社、監修者は一切の責任を負いかねます。

動画提供元:株式会社リハサク

セルフケアでメンテナンス

脇腹の筋肉を柔らかくするストレッチ


回数:10秒×10セット

STEP1:両手を頭の上で組みます。
STEP2:体を真横に傾け、背中・脇腹を伸ばします。伸ばす側のお尻は座面から離さないようにしてください。
STEP3:ゆっくりと元の姿勢に戻します。
注意点:腰を丸めないように注意してください。


※注意事項※
・本ページ掲載のストレッチ・運動・消炎処置(アイシングなど)を行なった際に体に異変が生じたり、強い痛みを感じた場合はすぐに中止し、専門機関に相談した上で専門医の指示に従ってください。
・本ページ掲載のストレッチ・運動・消炎処置(アイシングなど)において生じたいかなる事故・クレームに対して、弊社、監修者は一切の責任を負いかねます。


動画提供元:株式会社リハサク

首から肩にかけての筋肉を柔らかくするストレッチ


回数:10秒×10セット

STEP1:手を腰に回します。
STEP2:肩が上がらないように抑えます。
STEP3:頭を斜め前に傾けます。肩の上が伸びている状態を保ちます。
STEP4:ゆっくりと元の姿勢に戻ります。


※注意事項※
・本ページ掲載のストレッチ・運動・消炎処置(アイシングなど)を行なった際に体に異変が生じたり、強い痛みを感じた場合はすぐに中止し、専門機関に相談した上で専門医の指示に従ってください。
・本ページ掲載のストレッチ・運動・消炎処置(アイシングなど)において生じたいかなる事故・クレームに対して、弊社、監修者は一切の責任を負いかねます。

動画提供元:株式会社リハサク